税効果会計では、将来減算一時差異について、将来の課税所得と相殺できると見込まれる範囲で繰延税金資産を計上します。ここで判断が難しいのが、退職給付引当金や建物の減価償却超過額など、解消まで長期間を要する将来減算一時差異です。

例えば分類3の企業では、原則として将来の合理的な見積可能期間である「おおむね5年」以内の課税所得を基礎に回収可能性を判断します。しかし、退職給付引当金など、その性質上長期間にわたって徐々に解消する一時差異については特別な取扱いがあります。

分類3の企業では、おおむね5年間について一時差異をスケジューリングしたうえで、5年を超える期間についても、期末時点で見込まれる最終解消年度までに解消すると合理的に見込まれる部分は、繰延税金資産の回収可能性があるものと判断できます。

一方、タックス・プランニングはこれとは別の考え方です。例えば、将来の一定年度に含み益のある有価証券や固定資産を売却し、課税所得を発生させることで将来減算一時差異を利用する計画などが該当します。

ただし、単に「必要になれば売却する」という想定だけでは十分ではありません。売却について具体的な意思決定があり、経済的合理性と実行可能性があり、想定する含み益の金額にも合理的な根拠が必要です。

長期で解消する将来減算一時差異については、まず会社区分と解消スケジュールに基づく回収可能性を検討し、そのうえで必要に応じて実行可能なタックス・プランニングを反映することが重要です。

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