新リース会計基準では、使用権資産とリース負債を計上するために、「リース期間」を適切に決定することが重要です。ここで注意したいのは、契約書に記載された賃貸借期間と、会計上のリース期間が必ずしも一致しないことです。

借手のリース期間は、原資産を使用できる解約不能期間を基本として、借手が延長オプションを行使することが合理的に確実な期間と、解約オプションを行使しないことが合理的に確実な期間を加えて決定します。

例えば、店舗の賃貸借契約が2年間であっても、更新が可能で、多額の内装工事を行っている、移転費用が大きい、その立地が事業上重要である、といった事情があれば、2年を超える期間をリース期間に含めることがあります。単に「今後10年間使用する予定」といった経営者の意思だけではなく、経済的なインセンティブを総合的に検討する点がポイントです。

また、「リースの単位」にも注意が必要です。一つの契約書で複数の設備や物件を借りている場合でも、必ず一つのリースとして処理するわけではありません。それぞれの原資産について、単独または容易に利用できる他の資源と組み合わせて経済的利益を得られ、他の原資産への依存性・相互関連性が高くない場合には、「独立したリースの構成部分」として区分します。

例えば、一つの契約で複数の独立した事務機器を借りる場合には、物件ごとにリースを識別することがあります。

新リース会計基準への対応では、契約書の件数だけで管理するのではなく、契約期間、更新・解約条件、物件の内容、内装投資などを確認し、会計上のリース期間とリース単位を整理することが重要です。

【参考】ASBJ:企業会計基準適⽤指針第33号 リースに関する会計基準の適⽤指針

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