新リース会計基準では、借手は原則としてリース開始日に使用権資産とリース負債を貸借対照表に計上します。では、使用権資産はいくらでオンバランスされるのでしょうか。

まず基礎となるのがリース負債です。リース負債は、リース開始日時点で未払いとなっている将来のリース料を、一定の割引率を用いて現在価値に割り引いて算定します。そのため、将来支払う賃料の単純合計額がそのまま負債になるわけではありません。

使用権資産は、このリース負債を基礎として、①リース開始日までに支払ったリース料、②契約締結等に伴う付随費用、③資産除去債務に対応する除去費用を加算し、④貸手から受け取ったリース・インセンティブを控除して算定します。

例えば、将来のリース料の現在価値が5,500万円、契約時に前払したリース料が200万円、付随費用が50万円、原状回復に係る除去費用が100万円、貸手から受け取ったインセンティブが50万円であれば、使用権資産は5,800万円となります。

このように、リース負債と使用権資産はリース開始時点でも必ずしも同額とは限りません。

その後、使用権資産は原則としてリース期間等にわたって減価償却し、必要に応じて減損も検討します。一方、リース負債は利息相当額を加算し、支払ったリース料によって減額します。

新リース会計基準への移行では、賃料総額だけでなく、前払賃料、リース・インセンティブ、契約時の付随費用、原状回復義務などを契約単位で把握することが、正確なオンバランス金額を算定するうえで重要です。

【参考】ASBJ:企業会計基準適⽤指針第33号 リースに関する会計基準の適⽤指針

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