小売店などでは、商品購入時に自社で運営するポイントではなく、第三者が運営する共通ポイントを顧客に付与することがあります。このような他社ポイントは、自社ポイントとは会計処理が異なる場合があるため注意が必要です。

収益認識に関する会計基準では、取引価格を算定する際、第三者のために顧客から回収する金額は取引価格に含めません。例えば、100円の商品を販売すると同時に、第三者であるポイント運営会社のポイントを1ポイント付与し、その対価として1円をポイント運営会社へ支払うケースを考えます。

企業がポイントを支配しておらず、ポイントの付与について顧客に重要な権利を自ら提供しているものではないと判断される場合、ポイント相当額1円はポイント運営会社のために顧客から回収した金額と考えます。この場合、100円全額を売上高とするのではなく、売上高99円、ポイント運営会社に対する未払金1円として処理します。ASBJの設例でも、この考え方が示されています。

一方、自社ポイントの場合には、将来の商品購入時に値引きを受けられる権利が顧客にとって重要な権利に該当すれば、ポイントを別個の履行義務として識別し、取引価格の一部をポイントに配分して契約負債を計上することがあります。

したがって、ポイントという名称だけで同じ処理をするのではなく、誰がポイントを運営しているのか、顧客への義務を誰が負っているのか、企業がポイントを支配しているのかを契約内容に基づいて確認することが重要です。

【参考】ASBJ:「収益認識に関する会計基準の適用指針」の設例

関連コラム:収益認識会計基準における工事契約の会計処理