新リース会計基準では、借手が原則として使用権資産とリース負債を貸借対照表に計上することに伴い、リースに関する注記も重要になります。注記の目的は、リースが企業の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローに与える影響を、財務諸表利用者が理解できるようにすることです。
借手の注記は、大きく「会計方針」「リース特有の取引」「当期および翌期以降のリース金額に関する情報」に分けられます。
例えば、貸借対照表で使用権資産を独立表示していない場合には、建物、機械装置、車両など、原資産を所有していた場合の表示科目ごとに使用権資産の帳簿価額を注記します。また、短期リースに係る費用や、リース負債に含めていない変動リース料についても一定の開示が求められます。
さらに、リースに係るキャッシュ・アウトフローの合計額、使用権資産の増加額、使用権資産に係る減価償却費なども重要な注記事項です。延長・解約オプション、残価保証、変動リース料など、リース負債の測定に含まれていない将来の支出リスクについても、重要性に応じて説明が必要となります。
セール・アンド・リースバックやサブリースについては、取引内容に応じた追加開示も求められます。
一方、貸手では、ファイナンス・リースに係るリース債権・リース投資資産の内容や将来の回収予定額、オペレーティング・リースに係る将来のリース料受取予定額などを注記します。
新基準への対応では、仕訳計算だけでなく、決算時に必要な注記情報をリース台帳から集計できるよう、導入段階からデータ項目を設計しておくことが重要です。
