新リース会計基準は、2027年4月1日以後開始する事業年度から原則適用されます。従来オフバランスであったオペレーティング・リースも原則として使用権資産・リース負債を計上するため、適用初年度には既存契約をどのように新基準へ移行するかが重要となります。

原則は、新しい会計方針を過去の期間すべてに遡及適用する方法です。一方、実務負担に配慮し、過去に遡及した場合の累積的影響額を適用初年度の期首利益剰余金に反映し、比較年度を組み替えない方法も認められています。

この方法を選択した場合、従来オペレーティング・リースとして処理していた契約については、適用初年度の期首時点で残っているリース料を、その時点の追加借入利子率で割り引いてリース負債を計上できます。使用権資産についても、①新基準を当初から適用していたと仮定して計算する方法、または②原則としてリース負債と同額とする方法を、リースごとに選択できます。

さらに、特性が類似する複数のリースに同一の割引率を使用すること、期首から12か月以内に終了するリースを短期リースとして処理すること、当初直接コストを使用権資産から除外することなどの簡便措置も設けられています。

従来ファイナンス・リースとして資産・負債を計上していた契約については、一定の場合、直前期末のリース資産・リース債務の帳簿価額を、そのまま使用権資産・リース負債の期首帳簿価額として引き継ぐこともできます。

新基準への移行では、経過措置の選択によって計算作業だけでなく、利益剰余金や将来の費用計上にも影響します。契約件数や情報の整備状況を踏まえ、適用方法を早めに決定することが重要です。

【参考】ASBJ:企業会計基準適⽤指針第33号 リースに関する会計基準の適⽤指針

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