連結決算では、子会社だけでなく、企業グループが重要な影響力を持つ関連会社の業績も財務諸表に反映させる必要があります。その会計処理の方法が持分法です。

子会社を連結する場合には、子会社の売上高、費用、資産、負債などを親会社の財務諸表に合算します。一方、持分法では、関連会社の財務諸表を項目ごとに合算することはありません。関連会社が計上した利益または損失のうち、投資会社の持分割合に応じた金額を「持分法による投資損益」として連結損益計算書に反映し、同時に投資有価証券等の帳簿価額を増減させます。

例えば、30%を出資している関連会社が1億円の当期純利益を計上した場合、3,000万円を持分法による投資利益として認識し、投資の帳簿価額を3,000万円増加させます。反対に関連会社が損失を計上すれば、その持分相当額だけ投資簿価を減額します。

また、関連会社から配当金を受け取った場合も注意が必要です。持分法では利益発生時に既に持分相当額を利益として認識しているため、配当を改めて収益とはせず、原則として投資の帳簿価額を減額します。

このほか、株式取得時の投資額と関連会社の純資産の持分相当額との差額については、のれん等として処理するほか、グループ会社と関連会社との取引に未実現利益が含まれる場合には、その消去も必要となります。

持分法は一見単純に見えますが、適用範囲の判定、会計方針の統一、取得時差額、未実現損益など検討事項は少なくありません。関連会社への投資が増加した場合には、決算時だけでなく、出資時点から持分法の適用要否と会計処理を整理しておくことが重要です。

【参考】ASBJ:企業会計基準第16号 持分法に関する会計基準

関連コラム:持分法における未実現利益の消去