持分法を適用する関連会社の株式を取得した場合、取得価額と、その取得に対応する関連会社の資本との間に差額が生じることがあります。この差額のうち一定のものがのれんとして処理されます。

例えば、ある会社の株式30%を6,000万円で取得し、取得時点における資本の持分相当額が5,000万円であった場合、一定の調整を行ったうえで生じる1,000万円の差額は、のれんとなる可能性があります。

連結子会社の場合、のれんは連結貸借対照表に独立した資産として計上されます。一方、持分法の場合には、のれんを独立して表示するのではなく、関連会社株式などの「投資」の帳簿価額に含めて処理する点が特徴です。

日本基準では、持分法適用会社に関するのれんについても、原則として計上後20年以内の、その効果が及ぶ期間にわたり、定額法その他の合理的な方法によって償却します。例えば、1,000万円ののれんを10年間で定額償却する場合、年間100万円の償却額が発生します。この償却額は持分法による投資損益に含めて処理されるため、関連会社が利益を計上していても、のれん償却額によって連結上の持分法投資利益は減少します。

また、投資額が対応する資本を下回り、負ののれんが生じると見込まれる場合には、識別可能な資産・負債の把握や取得原価の配分を改めて確認したうえで、なお生じる負ののれんは発生年度の利益として処理します。

持分法の実務では、単に関連会社の当期純利益に持分比率を乗じるだけでは十分ではありません。株式取得時の投資差額を適切に把握し、のれんの償却や減損の要否まで継続的に管理することが、正確な連結決算を行ううえで重要です。

【参考】ASBJ:持分法会計に関する実務指針