医療法では、一定規模以上の医療法人について、財務情報の信頼性を確保するため、公認会計士または監査法人による外部監査を義務付けています。

一般の医療法人については、直前の会計年度における「負債総額が50億円以上」または「事業収益が70億円以上」のいずれかに該当すると、法定監査の対象となります。

一方、公益性の高い社会医療法人では基準が低く設定されており、「負債総額が20億円以上」または「事業収益が10億円以上」のいずれかに該当する場合に監査が必要です。また、社会医療法人債を発行している社会医療法人については、規模にかかわらず公認会計士等による監査の対象となります。

例えば、事業収益が75億円で負債総額が30億円の一般医療法人は、負債額が50億円未満であっても、事業収益70億円以上という基準に該当するため監査対象となります。判定は、原則として直前の会計年度の貸借対照表・損益計算書を基礎として行います。

法定監査の対象となる医療法人は、医療法人会計基準に基づいて財務諸表等を作成し、財産目録、貸借対照表および損益計算書について公認会計士または監査法人の監査を受けます。

規模基準に近づいている医療法人では、実際に監査対象となってから準備を始めるのではなく、会計方針や経理規程、固定資産管理、引当金、決算体制などを事前に整備しておくことが重要です。将来の規模拡大を見据え、早い段階から監査に耐えられる会計体制を構築しておくことが、円滑な法定監査につながります。

【参考】厚生労働省医政局医療経営支援課:医療法人会計基準について(Q&A)

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