法人が受け取る配当金には、二重課税を排除する観点から益金不算入の制度が設けられています。しかし、すべての配当がこの恩恵を受けられるわけではありません。特に注意が必要なのが、短期保有株式に該当する場合です。
1.短期保有株式とは
短期保有株式とは、配当等の支払基準日以前の1か月以内に取得し、支払基準日の2か月以内に譲渡した株式をいいます。
制度の趣旨は、配当狙いの短期売買による節税の防止です。
2.益金不算入の取扱い
通常、受取配当金は保有割合に応じて一定割合が益金不算入となりますが、短期保有株式に該当する場合は原則として益金不算入の適用が制限されます。
3.実務上の重要ポイント
(1)取得時期の確認
短期保有株式の判定は、配当基準日前の取得時期で決まります。
(2)保有目的の考慮
長期保有目的であっても、短期的な売買が存在するケースで、形式的に短期保有に該当すれば適用除外となるため注意が必要です。
(3)区分管理
株式は取得日ごとに管理する必要があります。
短期保有株式は、配当狙いの取引を制限、益金不算入の適用外、取得時期の管理が重要という特徴があります。
配当の税務は持っている期間で扱いが変わります。
受取配当金の税務は、単に保有割合だけでなく保有期間によっても大きく左右されます。短期売買を行う企業や投資を積極的に行う法人においては、取得時期の管理と税務影響の把握が不可欠といえるでしょう。
