消費税の中間納付

消費税を初めて納付した次の年度から、消費税の中間納付を実施しなければならない会社、個人事業主もいらっしゃいます。急な消費税の中間納付があると資金繰りに影響が出ますので、消費税の中間納付をご説明致します。

中間申告書の提出が必要な事業者として、前年度に消費税の年税額(国税分)が48万円を超える会社、個人事業主が該当します。
なお、課税期間の特例制度を適用している事業者は、中間申告書を提出しなくてかまいません。

直前の課税期間の確定消費税額 48万円以下 48万円超から400万円以下 400万円超から4,800万円以下 4,800万円超
中間申告の回数 不要 年1回 年3回 年11回
中間申告提出・納付期限 各中間申告の課税期間末日の翌日から2月以内 各中間申告の課税期間末日の翌日から2月以内

※1
※2

中間納付税額 直前の課税期間の
確定消費税額の6/12
直前の課税期間の
確定消費税額の3/12
直前の課税期間の
確定消費税額の1/12
1年の合計申告回数 確定申告1回 確定申告1回
中間申告1回
確定申告1回
中間申告3回
確定申告1回
中間申告11回

※1:課税期間開始後の1月分は、その課税期間開始日から2月を経過した日から2月以内。
※2:1月分以後の10月分は中間申告対象期間末日の翌日から2月以内。

消費税の中間納付の税額計算自体は、前期の納税額を割り算で算出するものなので、比較的容易なものです。消費税の確定申告時に差額を納税(消費税を納税しすぎの場合には還付)することとなります。

【参考】国税庁:中間申告の方法

関連コラム:法人税の中間納付

 

FXの利益に関する確定申告

FXは、株式の特定口座のような源泉徴収制度がないため、利益が出た場合に原則、確定申告が必要となります。FXで多額に利益が生じた方の確定申告が心配にならないよう、FXに関する税金についてご説明致します。

FXとは
FXは、「Foreign Exchange」の略称で、外国為替証拠金取引を指します。外国為替取引を証拠金で行う取引で、総取引額の現金の受渡しではなく、売買の損益の受渡しのみで取引が完結します。

FXの税額の計算

・FXでの損益の計算方法
「差金決済による為替差益」-「差金決済による差損」+「スワップポイント」-「必要経費」=「FXの利益」となります。

なお、投資顧問会社に支払う年会費及び成功報酬は、先物取引に係る雑所得等の計算上必要経費に算入することができます。


・FXで利益が出た場合
FXの利益が生じた場合には、FXの利益が「先物取引に係る雑所得等」として申告分離課税で所得税及び復興特別所得税15.315%+地方税5%の税率で課税されます。

・FXで損失が出た場合
FXで損失が生じた場合には、他の「先物取引に係る雑所得等」の金額との損益通算は可能です。
一方で、先物取引に係る雑所得等以外の所得の金額との損益通算はできません。

なお、「先物取引に係る雑所得等」は、現物先物取引、現金決済先物取引、指数先物取引、オプション取引、指数現物オプション取引、カバードワラント取引による利益を指します。

言わば、FXと他の先物取引の損益は通算して税額の計算はできても、それ以外の所得や取引の損益とは通算できないというものです。

先物取引の差金等決済に係る損失の繰越控除
先物取引の差金等決済に係る損失の繰越控除は、「先物取引に係る雑所得等の金額」が損失の金額を翌年以後3年間にわたって繰り越して、翌年以降「先物取引に係る雑所得等の金額」が利益となった場合に繰り越した損失と相殺できる制度です。

確定申告の添付書類
「先物取引に係る雑所得等の金額」について確定申告をする際に、確定申告書に「先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書」を添付する必要があります。

 

【参考】国税庁:外国為替証拠金取引(FX)の課税関係

関連コラム:配当に関する税金について

配当に関する税金について

上場株式に投資している方の多くは、3月末や9月末を基準日とした期末配当と中間配当を受け取ります。配当金の満額ではなく、源泉徴収された後の金額が振り込まれます。なぜ満額の配当金を受け取ることができないのかという点に関して、配当に関する税金についてご説明致します。

配当所得とは
受け取った配当金は、配当所得として計算されます。配当所得は、株主や出資者として法人から受ける剰余金や利益の配当、基金利息、投資法人からの金銭の分配又は投資信託の収益の分配などに係る所得の総称です。

配当所得の計算
配当所得の金額は、「収入金額(源泉徴収税額を差し引く前の金額)」-「株式などを取得するための借入金の利子」で計算されます。
譲渡した株式に係る利子や確定申告不要制度を選択した配当については、収入金額から差し引く借入金の利子にはなりません。

配当所得の源泉徴収
配当所得は、配当の支払の際に配当金額から、以下の税金の源泉徴収が行われます。
・上場株式の配当は、所得税及び復興特別所得税15.315%と地方税5%
・上場株式以外の配当は、所得税及び復興特別所得税20.42%(地方税なし)

配当所得の確定申告と確定申告不要制度
配当所得は、原則、総合課税の対象となる所得で確定申告の対象とされますが、証券会社の特定口座を選択すると確定申告不要制度とできます。

所得が一定以下の方は、一般口座で運用していると確定申告で配当金の源泉税が還付となります。また、所得の多い方は、確定申告不要制度を利用することで、20%程度の累進課税制度で適用される税率より低い税率で、配当金の税金を完結できます。

【参考】国税庁:配当金を受け取ったとき(配当所得)

関連コラム:株式等の譲渡益課税について

関連コラム:外国株式の配当に係る外国税額控除

株式等の譲渡益課税について

株式の譲渡の際に税金が源泉徴収されている、株式の売却益が出たものの税金はどうなるのかというお悩みについて株式等の譲渡益課税をご説明致します。

 

株式の譲渡所得は、「上場株式等に係る譲渡所得等の金額」と「一般株式等に係る譲渡所得等の金額」に分類され、他の所得の金額と区分して税金を計算する「申告分離課税」となります。
「上場株式等に係る譲渡所得等の金額」と「一般株式等に係る譲渡所得等の金額」は、それぞれ別々の申告分離課税とされているため、上場株式等に係る譲渡または一般株式等に係る譲渡のいずれかがプラス、いずれかがマイナスの場合に損益を通算することはできません。

株式の売却による譲渡益は、分離課税の対象となり、原則は確定申告が必要となりますが、金融商品取引業者(証券会社)等に「特定口座」を開設しており、その「特定口座」が「源泉徴収口座」である場合には、その口座内における譲渡益については申告不要を選択でき、所得税15%、住民税5%に復興特別所得税を加えた合計20.315%の税率の源泉徴収で課税関係を完結できます。
株式の運用を行っているのは高所得者や資産家の方が多いですが、株式の運用は所得税の最高税率と比べて、20.315%と低い税率で課税が済む点で資産運用上のメリットがあります。

また、上場株式等の譲渡損失がある場合は、配当所得との損益通算や繰越控除ができる特例があります。

上場株式等、一般株式等という法令の用語になっているのは、これらが国債や社債、外国株式や外国社債、投資信託を含むためです。

【参考】国税庁:株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税)

関連コラム:仮想通貨(暗号資産)に関する税金

相続時精算課税制度とは

相続時精算課税制度は、贈与税の支払いを先へ延ばすことができる制度です。
贈与税と相続税の合計の税額が低くなるわけではありませんが、2,500万円までの非課税枠においては、生前贈与の贈与税を考慮する必要がなくなり、高齢者の保有する財産を早期に次世代へと移転させて有効に活用することができます。

相続時精算課税制度の概要

相続時精算課税制度は、60歳以上の父母または祖父母から20歳以上の子や孫への生前贈与について、子・孫の選択により利用できる制度です。
贈与時には贈与財産に対する贈与税(※1)を支払い、相続時には贈与財産とその他の相続財産を合計した課税遺産総額を基に計算した相続税額から、既に支払った贈与税額を精算します。

(※1)相続時精算課税制度を適用した場合の贈与税の計算には2,500万円の特別控除があります。同一の父母または祖父母からの贈与では限度額まで何回でも控除でき、2,500万円までの贈与には贈与税がかかりません。一方で、相続時精算課税制度を利用した場合、贈与税の110万円の基礎控除はできません。

贈与額が2,500万円を超えた場合には、超えた額に対して20%の贈与税が課税されます。贈与税は相続時に相続税額から差し引かれ、相続税額が少ない場合は差額が還付されます。相続時精算課税制度は、選択制のため、父からの贈与については選択するが、母からの贈与には選択しないとすることができます。
相続時精算課税制度は、一度選択したら取り消すことはできません。

相続時精算課税選択届出書の提出
相続時精算課税を選択しようとする受贈者である子や孫は、その選択に係る最初の贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までの間に、納税地の所轄税務署長に対して「相続時精算課税選択届出書」を受贈者の戸籍の謄本などと一緒に贈与税の申告書に添付して提出する必要があります。

【参考】国税庁:相続時精算課税の選択

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